ある日突然「インドで免許を取って運転してみたい!」と思い立ち、2021年9月から始まった私のインド運転への道。今回はその続編、「路上教習」のお話です。

※こちらは2021年9月のお話です。情報が変わっている場合がございますので、インドで免許を取得の際は公式の情報をご確認ください。

インド運転への道①「仮免取得編」はこちらから!▼

2021年9月に仮免許を取得したあと、いよいよ次のステップ「路上教習」が始まりました。
仮免を手にすると、「免許を持っている人を助手席に乗せれば路上を走れる」というルールになっています。
多くの人は家族や友人に教わるか、お金を払って教習を受けるかのどちらかで練習し、1か月後から受けられる「実技試験」に挑むようです。

私の場合、幸い隣村に教習車を持っている先生がいて、その車で練習を始めることになりました。
日本の教習車と同じように助手席にもブレーキとクラッチがついていて、しかも政府公認の先生だそうです。
走行できる道も決まっていると教えてくれました。

とはいえ、マニュアル車での練習は想像以上に大変でした。
坂道発進が難しいと聞いていたけれど、坂道ばかりのダラムサラでは毎日が試練の連続です。
先生の車はかなりオンボロで、半クラッチの音なのか不具合の音なのかを聞き分けるところからスタート。
さらに先生は「アクセルはインド料理で言えば塩みたいなもので、ないと物足りないんだ」なんて独特なたとえ話を交えながら指導してくれるので、思わず笑ってしまう場面もありました。

インドの交通事情にも慣れなければなりません。
対向車はこちらを気にせずどんどん突っ込んでくるし、後ろの車はすぐに詰めてくる。
さらに道には人はもちろん犬や猿や牛まで飛び出してくるのです。
先生曰く「犬や猿はそのまま行って大丈夫、でも牛は絶対に避けること。轢いたら大変だから」とのこと。
ブレーキを踏んでばかりいる私に「ブレーキ使いすぎ」と言いながら、運転技術だけでなく心の持ちようも鍛えられている気分でした。

正直、最初の2〜3日は「これは無理かも」と思いました。
けれど助手席にはブレーキがあるし、ここまできたら先生の言うとおりにやってみようと腹をくくりました。
そうして迎えた2週間教習の最終日、先生が「明日は少し遠出してみよう。君の好きな景色の場所まで行ってみようか」と提案してくれました。

まだまだ自信はないけれど、ちょっとワクワクする気持ちもあります。
教習は終わってしまうけれど、この先はいよいよ実技試験。
インド運転への道は、まだ続きます。

これまでの記事

  1. 仮免を取得する
  2. 路上教習を受ける(本記事)